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CTAとは米金融危機が呼び寄せた怪物
CTAと略されるヘッジファンドが
世界の市場をリードしている
4月25日(金)、日本の債券・長期国債先物
売りの震源地はCTAであった
株式・株価指数先物の買い取引と並行して
債券・長期国債先物の売り取引を仕掛けた
円相場の乱高下の背景にもCTAがある 先物取引から始まったCTAは、商品価格の急騰を
原動力に急拡大し、残高は約2000億ドルにもなった
世界各国の市場の垣根を乗り越えている
CTA大手、英ウィントン・キャピタル・マネジメントの
営業担当者は、中国や韓国、アブダビを飛び回る
1バレル120ドルに迫る原油価格の高騰で
運用資金が拡大した中東産油国は
重要な顧客になっている ウィントンの運用資産は今や140億ドルに
2000年半ばにはわずか1億ドルだった
先物を通じて100を超える世界の市場に投資している
穀物、原油、株式や債券ばかりでなく
オレンジジュースも投資対象となる 最近は小麦や大豆への資金配分が目立つ
農産物の運用比率は15%前後に高まった
サブプライムローン問題の深刻化を機に
世界の市場で単純性への回帰が起きた
その流れに乗り、運用利回りは年2割近くに達している 英大手ファンド、マン・インベストメンツ傘下の
CTAであるAHLダイバーシファイドは
世界の株式市場が小康を取り戻したのを機に
株売り・債券買いから株買い・債券売りに転じた
4月は株式指数先物を6カ月ぶりに買い
債券・金利先物を10カ月ぶりに売った 一方で、AHLは非鉄・貴金属、エネルギー
農産物などの商品先物を買い続けている
2007年9月末の残高が209億ドルに
達したAHLの運用利回りは年19.9%に
コンピューターが自動的に投資方針を判断する
クオンツ運用である点は、ウィントンと同じである 商品価格の上昇で膨らんだ資源国のマネーは
ファンドに流れ込み、商品相場を押し上げている
見逃せないのは、米サブプライム危機が
商品への資金シフトを促進させている点である 米国の政策金利であるFF金利は年2.0%となり
物価上昇率を差し引いた実質金利はマイナスになった
資金は住宅や証券化商品には回らず
シンプルな商品へと流れ込んでいる 資源インフレは今やグローバルな投資家の合言葉だ
値上がりで潤う国や企業もあれば
音を上げる国や企業もある
日本の投資家が試されているのは
資源・食糧インフレ時代の勝ち組、負け組の選別にある モルガン・スタンレーは、食糧高騰局面での
アジア・太平洋地域の星取表を作った
それによれば、主な勝ち組は世界最大の
やし油の生産国であるマレーシアとインドネシア
粗やし油が30%値上がりすれば
実質成長率はそれぞれ3.0%と1.4%高まる
相対的な勝ち組は、消費に占める食料費が比較的低い
韓国、台湾、香港、シンガポール、オーストラリアです
相対的な負け組は、食料費の割合が、比較的高い
中国、インド、フィリピン、タイだ
企業レベルでは、アジアの川上の食糧および
肥料メーカーの株価の値動きは
川下の食品メーカーおよび総合的な
株価指数を大幅に上回っている
日本にとって、インフレはピンとこないが
しかし投資戦略を練るうえで、グローバルな
物価環境の変化は、避けて通れないテーマになった
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